2007年01月08日

リトル・ミス・サンシャイン

○LITTLE MISS SUNSHINE
○ドラマ/コメディ[◆◆◆◆◇◇4/6]
○2006アメリカ/100min/FOX/公開2006/12/23
littlemissunshine.jpg劇場に足を運んだのは、ほんと久しぶりでした。やっぱり映画館はいいなぁ。観客の反応があって(笑)
観た映画は「リトル・ミス・サンシャイン」。

おのおの問題を抱えてる家族。ヘロイン常習のおじいさん。(売れそうもない?)自分の成功理論を本にしようと躍起なパパ。そんなパパにちょっと嫌気がさしているママ。無力感で一杯、言葉を交わすことが嫌で意思は手帳で伝える長男のドウェーン。そこへゲイで自殺未遂したばかりで目が離せないフランクおじさんが加わる。ある時、9歳の妹オリーヴが「リトル・ミス・サンシャイン」という子供のミスコンに出場することに。こんなメンバーではだれも家に残して行けない、でもお金もない…と言うことで、アリゾナ州からミスコン開催地のカルフォルニア州まで、おんぼろバスで長い旅に出る事になったが・・・

長旅のおんぼろバス内は、いわば家のリビング。本当の家なら自分の部屋に逃げ込む事ができるけど、ここはリビングしかないのだから逃げようがない。予想通り、バスに乗り込むと、ぶつかりあいが始まります。でも、しばらく行くと、このおんぼろバスにアクシデント!家族全員に訪れた最初の共通の危機です。
家族でも社会でもそうですが、共通の危機はその集団がまとまる結束力を生み出します。不思議と、程よくアドレナリンを放出した後は、心の扉も開き加減になるんですよね。この家族も言いたいことを言いながらも、相手の人間性が見えてきて、思いやりや、優しさの片鱗が見えてきます。そして、その後も起こる色々なエピソードが、更に彼らの心を解きほぐしてゆくことになります…

この映画には何度も、勝ち組・負け組という言葉が出てきます。一時期(今もかな)流行りましたが、私は嫌いな言葉です。才能を開花させるのは素晴らしいことなので賞賛しますが、生き様には好き嫌いがあるからです。
ともあれ、この映画の中では、パパに勝ち組になるべくスキルを教え込まれて、極端に負け組みになることを恐れている娘オリーブに、おじいさんが、本当の負け組みとは何かを教えるシーンがあります。ここではその言葉は言いませんが、いかにもアメリカらしい答えだなと思う反面、嫌でも競争にさらされる今の世の中では、ある意味正解だなという思いも抱きました。

コメディタッチのファミリー&ロードムービ。
まじめ過ぎず、おのおのの役が個性的で面白かったのですが、結末が典型的なアメリカ映画だなぁ。と言う感じでしょうか。
サンダンス映画祭で、フォックス・サーチライトがサンダンス史上最高の契約額を支払って配給権を獲得したらしいです。また、ゴールデン・グローブ賞では、最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル部門)、ママ役のトニ・コレットが最優秀主演女優賞(コメディ/ミュージカル部門)にノミネートされています。確かに、この家族を襲ってる出来事はシリアスなのに暗さを感じさせない展開は、今この時代に求められてる作品として貴重なのかもしれません。



監督: ジョナサン・デイトン
    ヴァレリー・ファリス
脚本: マイケル・アーント
出演: グレッグ・キニア リチャード・フーヴァー
    トニ・コレット シェリル・フーヴァー
    スティーヴ・カレル フランク
    アラン・アーキン グランパ
    ポール・ダノ ドウェーン・フーヴァー
    アビゲイル・ブレスリン オリーヴ・フーヴァー
    ブライアン・クランストン
    マーク・タートルトーブ
    ベス・グラント

posted by J.T. at 20:32| 東京 ☀| Comment(4) | TrackBack(2) | 鑑賞した映画2006 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
車中での、深刻な親子対立とか、これに似たようなオンボロ車とか、実際にアメリカ人には身近な話題なので、うけたのも分ります。車の故障で皆が一致団結したのも、私の日常にもあるある、と感じました。人物は皆一風変わっているけど、状況は普遍的で理解しやすく、その点がいい映画なのでしょうね。ロードムービーとして「怒りの葡萄」「ハリーとトント」の流れを汲んでいるのかなと思いました。
Posted by Bianca at 2007年01月09日 12:39
Bianca さん。こんばんはー
「怒りの葡萄」なるほど、さすが懐が深いですね。私はまったく思いつきませんでしたー
確かにグランパの運命も似てます。そしてカルフォルニアに向かうロードムービーでした。社会性の非常に強い作品で、「リトル…」とは逆に、まとまってた家族が解れてゆくものでしたが、結末には強いメッセージ性があって、とても心に残っています。
ところで、私が「リトル…」の”結末がアメリカ的”と言ったのは、都合に合わない価値観(この場合ミスコン)に無理やり悪役(ミスコンの女性の審査員)を作り上げ、この家族の論理を通り易くして、ハチャメチャ終わってしまうというやり方だからです。ご都合主義まかり通るという感じで(笑)、結果今までのストーリーにリアリティが感じられなくなってしまいました。かたくなな心を家族の力で解きほぐすのは良いけど、家族の結束力を他の価値観の破壊に収束させてしまうのはナンセンスに思えて(汗)考えすぎかもしれませんが、確かなことは私の心には余韻がのこらなかったんですよ〜
「ハリーとトント」はまだ観てないのですが、これも最後は末息子の住むカリフォルニアへ向かうのですね。心に残る秀作だと聞いています。
Posted by J.T. at 2007年01月10日 23:10
(^-^*)/コンチャ!
プチ・おひさしぶりです。
>家族でも社会でもそうですが、共通の危機はその集団がまとまる結束力を生み出します。不思議と、程よくアドレナリンを放出した後は、心の扉も開き加減になるんですよね

うんうん!そうなのよ。頷いちゃったわ(o^-^o)
こういう家族とか姉妹とか友達同士とかの(勿論個人のも)再生ものってすっごく好きかも。
色んな年齢層と性の集合体で、私のツボにきました^^ 難を言えば(言うのかい!)ママが、もっと強烈キャラなら、更に良かったかも^^ありがちなパターンだけど★
Posted by とんちゃん at 2007年04月15日 09:08
とんちゃんさん。
こんばんはー
そうそう、確かにママのキャラが普通だったね。もっとママがはじけ飛んでペースを作るってのも面白かったかもしれないね。
私もなんだかんだ言ってハッピエンド、再生ものは好きですよ。

あ、そうそう、こちらのブログから新しいブログへ記事ごと移動しましたのでよろしく〜
Posted by J.T. at 2007年04月15日 22:45
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